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近鉄バス百科 路線篇2(夜行高速バス)

激安カジュアル・ツィンクル乗車記
(2002年9月当時の乗車記です。その後車両等が変化しています)


新宿高速BTにて発車を待つカジュアル・ツィンクル。このように人通りがまだ多い 右はネット予約で販売したチケット

●4800円安いぞ

 激安高速バスが登場した。
 2001年12月、JRバス各社は東京〜名古屋・大阪に片道5000円の夜行高速バス「青春ドリーム」を運行開始した。
 近鉄バスも対抗措置的に2002年3月22日から大阪〜東京新宿に200円安い、「カジュアル・ツィンクル」を運行開始することになった。4800円という運賃は通常期に利用できる東京〜大阪間の交通機関としては最も安い値段となった。
 背景には、会員募集のバスで東京〜大阪4000円という価格を出してきたツアー会社があったことは否定できない。ただ、あちらは観光バスであり、いつも利用できるというものではない。一方、「カジュアル」はいつでも利用できる。
 運行開始後の状況としては、常に利用者が多く、「ツィンクル」本便よりも先に席が埋まる傾向にある。カジュアルが満席なので、本便を選ぶ人も増えており、結果本便の利用者も増えている。週末はそれぞれ2台運行になることも多い。 

時刻 出来事
20:30 新宿高速BT到着
20:40 乗車開始
20:52 2号車発車
20:54 1号車発車
20:57 京王プラザホテル前で停車
運転士、案内放送
21:03 同発車
21:06 初台ランプから首都高へ
まもなく消灯
21:30 中央道八王子料金所
21:40 小仏トンネル通過
22:35 双葉SA到着(運転士休憩)
22:45 同SA発車
23:24 諏訪湖SA到着(同)
23:30 同SA発車
0:00 駒ケ岳SA到着(同)
0:07 同PA発車
1:19 内津峠PA到着、運転士仮眠
2:51 ツィンクル本便到着
3:15 4台で同PA発車
4:24 多賀SA到着(運転士休憩)
4:33 同発車
5:37 名神吹田インター通過
5:45 豊中インター着、阪神高速へ
5:59 なんばOCAT到着
6:01 同発車
6:24 あべの橋到着
カジュアルはここで打ち切り
6:30 同発車(本便のみ)
6:51 USJ到着

●早いぞ消灯、休憩はないの?

客席は2人掛け。中央にひじ掛けを設けている

 さて、9月14日、編集長は「カジュアル」を新宿から大阪へ乗車することにした。切符は、ネット予約をした上で、近くにあるファミリーマートで購入した。このように、高速バスの切符購入はここ最近、格段に便利になった。さらなる利用促進を目指したいものだ。
 新宿高速バスターミナルは、西口のヨドバシカメラ本店前である。ここに4台停車が可能なバス乗り場が設置されているが、20時台はまだ中央高速バスの発車もあり、バスの入線には気を使う。ターミナルの設備も最近改装されたものの、老朽化は否めず、停車できる台数も少なく、ターミナル前後の道は狭いので、改善が求められるが、将来は南口に新ターミナルが作られ、そちらに移転するということだ。
 今日やって来た車両は、運転開始時に購入された専用車の8205号車と、「びんごライナー」から転用された8003号車の2台である。どちらも、ワンマン運転で、運転士は1人ずつの乗車である。しかし、乗客は本便よりも多いので、乗車改札などは結構大変である。バスターミナルの係員も荷物入れを手伝うなどしている。
 車内は、中央の通路を挟んで、両側に2人掛けシートが並ぶ。座席はテーブルと中央にはひじ掛けがついている。最後部にはトイレも設置される。ただ、本便用にあるような、飲み物サービスや、ヘッドホンステレオ、TVなどの設備はない。
 発車時刻を数分過ぎて、バスは発車する。まず2号車が発車する。これもターミナルの構造上そうせざるを得ないのだ。発車後まもなく京王プラザホテル前に停車する。ここで運転士から案内の放送がある。自動放送ではなく、マイクによる案内だから、運転士にとっては負担が大きいかもしれない。運転士はまもなく消灯するので、カーテンを閉めてくれという。消灯には少し早いような感じである。
 ここからは1号車が前に出て、首都高に入る。間もなく消灯。しばらくは読書灯を点けて本を読む。1時間ほどして全ての席の読書灯が消えた。しかし、消灯が早いのは個人的にはつらいと感じた。
 中央道を走り、1時間半ほどで山梨県の双葉SA(サービスエリア)に到着。時間はまだ22時半すぎ。今ごろ、「ツインクル」本便は首都高から中央道に入るかどうかの場所であろう。そう考えると、ここまでは消灯しないで走行し、休憩で外に出られるようにして、それから消灯でもいいのではなかろうか。この点については運転士の裁量に任されているようだが、私はそう感じた。消灯でなくて減光でも構わないと思う。

●仮眠休憩、本便到着

本便車両が到着。手前が本便1号車の2階建て、奥の2台は手前が本便2号車、奥がカジュアル2号車である

 双葉を出ると、諏訪湖、駒ケ岳両SAで運転士休憩を行い、1時過ぎに内津峠PAに停車。読みがわからなかったが、「うっつとうげ」と言うらしい。場所は愛知県春日井市。もう名古屋の近くなのである。このPAは他の大きなSAに比べるとあまり車がおらず、比較的長時間停車していても問題ないみたいだ。もっとも、1号車と2号車は少し離れた位置に停車する。
 ここで、運転士は床下の仮眠室に入り、仮眠をとる。本便である「ツインクル」は、1時間半あとに出ているので、仮眠も1時間半程度となる。
 約1時間半眠っていると、22:20ごろに新宿を出た、本便が到着した。1号車は2階建ての7751号車、2号車は最古参の「並車」2054号車であった。ここからは都合4台で運行することになる。定員はカジュアルが40×2=80人、ツィンクルが36人+28人=64人なので、合計144人となる。

●4台で大阪へ

 バスは4台となって、内津峠PAを発車する。順序としては、ツィンクル1号車(7751)、ツィンクル2号車(2054)、カジュアル1号車(8205)、カジュアル2号車(8003)となる。4台がそれぞれバラバラな仕様なので、これもまた特徴的であろう。
 PAを出てすぐに愛知県小牧市に入り、まもなく小牧ジャンクションで東名と合流することになる。ここからは名神高速と名前が変わるが、正式名称は承知の方も多いかと思うが、中央自動車道のままである。
 1時間ほど走って、多賀SAに停車する。ここは名神最大のSAである。昼間は名神高速バスも休憩を行う場所である。ここで10分ほどの運転士休憩が行われる。そして、バスは再び本線を大阪へ向かうのである。 

●あべので打ち切り、USJまでちょっとリッチ♪

(左)USJへの途中、「バス祭り」に向かう京阪バスを追い越す  (右)最後は3列シート車にてUSJに到着、後ろにはブルーライト号も

 5時半過ぎ、目が覚めて外を見ると、バスは吹田インター付近を走っているようである。もう大阪府内まで来た。到着まであと30分足らずとなる。
 5時45分、名神豊中インターに到着。通行料金は18,800円となる。そして、そのまま阪神高速へと入り、池田線から環状線へと入ってゆく。沿道の建物にはいかにも大阪的な看板が立っていたり、マンションには空き室有りなどの垂れ幕がなされていたりする。垂れ幕は東京ではあまり見かけない。
 まもなく、運転士から案内放送があり、照明も点灯される。乗客はそれぞれカーテンを開けたり、降りる準備を開始する。
 6時前、国立文楽劇場、日本橋の電気街、FM大阪の新社屋などを見て、高速道路から直接なんばOCATに入る。4台はそれぞれバースに入って停車、降車を扱う。ここで概ね半数の乗客が降りる。ツィンクルのほか、どこぞかからの2059号車も見かけた。
 OCATを出ると、地上に降りて、その先で一旦停車。その間に、八王子からの2857号車が追い抜いていった。バスはツインクル1号車を待っていたのである。この車が到着すると、再び4台になって、いわゆるディープサウスなエリアを走る。西成区内では道路の中央分離帯をマラソンする若者が居たり、変な看板のお店を見つけたり。阿倍野の阪堺電車の線路を越えて、阿倍野区役所前を回り、あべの橋バスステーションに到着。
 USJまで行く予定だったが、カジュアルはここで運転打ち切りなのだという。カジュアルの乗客は、ツィンクル2号車へ乗りかえとなった。ここからは、2054号車に乗る。古いが、3列独立シートなので、狭さはない。20分程度だがちょっとリッチな気分。後ろには、横浜発ブルーライト号もついてくる。バスは、阪神高速に入り、難波を経て、湾岸エリアへ。そして、右手にUSJが見えてくる。阪神高速を降りて、USJに到着。6時51分であった。

●まとめ

 やはり4800円では安かろう悪かろうにならざるを得ないのは致し方ない。実際あまりよく眠れなかったというのが感想である。また、消灯時刻については、最初の休憩地を過ぎてからにすべきで、開放休憩を実施してリフレッシュができるようにしてほしいものだ。最初の休憩地までは、減光などを行えば、すぐに眠りたい人も眠れるのではないだろうか。もう少し、工夫が欲しいものだ。

 追記:2002年12月26日大阪発車便から近鉄バス運行便に2階建て車(7204号車)が使用されるようになりました。従来の8205号車は2号車用になりましたが、2003年3月2日の新宿発を最後にカジュアル便の2台運行が中止されており、8205号車は予備車になっています。なお、8003号車は元々の使用路線である福山特急線に復帰しています。

(最終更新:2003.8.26)

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