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近鉄バス百科 路線篇3(過去の路線バス)

竹渕線・八尾市「愛あいバス」
(近鉄八尾駅前〜竹渕第一公園ほか)

2008年6月30日をもって廃止


ポンチョ、大阪に立つ

小型ノンステップバス使用 2003.7(いずみ氏撮影)

●運行系統 <A>は下り(下記表の右)方向のみ停車
 系統図

経路 運  行  経  路
竹渕 JR久宝寺駅−亀井町−竹渕第一公園
近鉄八尾駅前−穴太神社前−泉町−西郡−桂人権ふれあいセンター−高砂住宅−青葉町−福栄町−上ノ島町−山本高校前−旭ヶ丘一丁目−近鉄八尾駅前
中央 近鉄八尾駅前−緑ヶ丘−旭ヶ丘一丁目−中河内府民センター−総合体育館前−清掃庁舎前−南本町八丁目−八尾木−志紀駅東口
志紀駅東口−神宮寺一丁目−南高安コミセン前−恩智駅前−郡川−服部川駅前−歴史民俗資料館前−大竹南−東山本小学校前−山本駅前

●概要

 八尾市のうち、最も西部に位置し、大阪市に食い込むように存在している竹渕地区の交通不便解消と、柏原線なきあとの国道25号線沿線の足の確保の目的で、八尾市のコミュニティバス路線第一号として、2000年4月3日に開設しました。
 2003年7月28日からは、これを拡大、市内中部・北部・東部に3路線を新設(2004年度まで実証運行の扱い)、市内各所にバス路線を運行する形態になりました。
 一般の路線と同じ扱いとし、八尾市が運行主体として補助する形となっています。
 2000年11月には増発、愛称も公募によって「愛あいバス」となり、車体の塗装も市民のデザインによるものとなりました。2003年の拡充時からはノンステップバスになりました。
 2004年5月から、竹渕ルートは従来の太子堂経由から、竜華操車場跡地に移転した八尾市立病院とJR久宝寺駅経由に変更しました(近鉄八尾〜JR久宝寺駅間は一般路線も運行)が、2005年11月1日より一般路線と重複する近鉄八尾〜JR久宝寺間を廃止し、JR久宝寺〜竹渕間を増発。代わりに土休日運休のダイヤに変更となりました。
 担当は、八尾営業所でした。
 八尾市は市政方針として、2008年6月末に当コミュニティバスを廃止しました。近鉄バスの一般路線不振により年々路線網は縮小しているものの、バスそのものが市民から敬遠されつつある中で、再度ふさわしい運行方法を検討するとのことです。

●運行ルート

竹渕ルート(100番) JR久宝寺駅南口ロータリーがスタート。駅を出ると八尾市立病院前に停車。跡部本町を経て国道25号線に入り、跡部亀井町(旧柏原線の宮ノ町付近)。中央環状線と交差して脇へと入り、竹渕コミセン前を経て、竹渕第一公園前で終点でした。
北ルート 近鉄八尾駅前は3番乗り場発。ここから近鉄大阪線沿いを走り、府道八尾枚方線へ。穴太神社前萱振橋北泉町。この先で萱島線の経路を近鉄八尾方面へ進み、西郡。左折して、桂人権ふれあいセンターを経て高砂住宅。ここからは山本線・近鉄八尾行きと同じ経路で青葉町、ここで左折して福栄町、南へ進み屋内プール上ノ島町へ出て、山本小学校前。ふたたび山本線と同じ経路で、堤町、この先で南へ折れ、旭ヶ丘一丁目光町公園前を経て近鉄八尾駅前へ戻ってくる循環です。なお、近鉄八尾〜泉町間は萱島線の穴太経由系統(1998年廃止。廃止時は1日1便)をトレースします。
中央ルート 近鉄八尾駅前は1番乗り場発。ここから山本線・高砂住宅行きと同じ経路で、緑ヶ丘、その先で南へ進み旭ヶ丘一丁目中河内府民センター前。少し東へ向かった後、楠根川沿いに走り総合体育館前。その先の八尾木北三丁目交差点から右折し、清掃庁舎前南本町八丁目障害者総合福祉センター前を経て、八尾木。右折して曙川小学校前を経て志紀駅東口に到着します。一部停留所は恩智線と同じ場所になり、同線を補完する関係にあったといえるでしょう。
東ルート 志紀駅東口を出ると、外環状線を越えて、玉串川沿いに進み、曙川東小学校前。近鉄大阪線を越えて(このあと2回またぐ)、神宮寺四丁目。国道170号旧道に入り、南高安コミセン前。ここで西へ進み、恩智駅前。恩智駅前からはふたたび170号旧道に戻り、近鉄信貴線をくぐって、その先で右折、中高安小学校前を経て服部川駅前。ここから北上、歴史民俗資料館前大竹南を経て三度170号旧道を南へ。東山本小学校前を通り、山本駅前に到着します。一部区間はかつての恩智線の経路を通ります。なお、大竹南〜山本駅前間は2005年4月1日から06年3月末まで工事のため、恩智線と同じルートに変更。これに伴い、高安中学校前、東山本小学校前、東山本町八丁目・五丁目の各停留所は休止となりました(代わりに山本駅前〜太田川間は20番・瓢箪山駅前〜山本駅前と同じ停留所を使用)。なお、このルート変更は再度実施され、最終的には元に復旧する事なく廃止されています。

●車両

 小型ノンステップバス(日野ポンチョ)が使用されていました。乗降扉は前に1箇所のみですが、乗り降りが便利な構造となっています。後面には車椅子利用者用の専用扉とスロープ板があります。なお、検査などで運行できない場合は、一般の小型バス(車椅子リフト付き)が使用されます。

●運賃

 全線特殊区間制。初乗り200円、以後は一般路線と同じです(区間により200、220、240、270円のいずれか)。なお、近鉄八尾駅前、山本駅前、志紀駅東口では、愛あいバス同士での乗り継ぎ、愛あいバスと近鉄バスの一般路線との乗り継ぎの際に、大人50円・子供30円の割引があり、乗継ぎ券を発行していました。
 なお、竹渕ルートと近鉄八尾〜JR久宝寺間の08番を乗り継ぐ場合は、運賃を通算します。最初に乗車したバスでは、乗った分の運賃を支払い、乗継券を受け取ります。乗り継いだ便では、乗継券と差額を払う方式でした。
 バスカード、スルッとKANSAI、Jスルーカード、定期券も利用可能でした。

●ダイヤ

 竹渕ルート(19往復)を除き、一日6〜7往復の運行となっています。概ね1時間半〜2時間に1便程度となります。基本的には1台が1路線ずつを往復する格好となっています。運行は各便とも7:30が始発で、概ね19時台で最終となります。所要時間は最大45分程度です。一般路線との並行区間もいくらかあり、重複もあるため、区間によっては便数は確保されていると見ることもできます(ただし、この変更が利用者激減を招いたのは皮肉というほかありません)。
 なお、12月30日〜1月3日は運休します。行事等で一部変更になる場合、増便される場合や一部区間を迂回することもあります。なお、東と竹渕ルートは平日のみの運行で、土曜・休日は運休します。中央と北ルートは上記を除き毎日運行でした。

●今後

 一般路線の廃止などで交通不便地域が多くなっていた八尾市ですが、これによって市内の多くのエリアにバスが走るように改善されました。また、旧市街地である八尾表町周辺の路線が廃止になっているため、このエリアの改善を愛あいバスで行う必要も出てきているといえます。
 しかし、交通不便の改善とはいうものの、各線とも1台で往復するため、便数は最低限(5ないし7往復程度)と言わざるを得ず、都市近郊の住宅・工業密集地の交通としては利便性の面で低いものであったといえます。
 利用者は2004年度がピークで、以後減少に転じました。特に竹渕ルートは近鉄八尾駅前−JR久宝寺駅間が久宝寺線と重複区間となり、大蓮線を含め同じ時刻に2台運行するという非効率もあったりしたため、同区間を廃止し乗り継ぎとした上で残った区間は増便したものの、これが利用者にとっては不便になったと受け取られ(八尾市の中心部に直接行けなくなった。また、電車乗り継ぎにしても位置の関係から竹渕の人はあまり久宝寺駅は使っていなかったと推測できる)、利用者が激減したというように、明らかな政策のミスが見受けられました。大蓮線の廃止で不便になっていた八尾表町(もともとの市街地付近)への路線を設定するなど、まだまだ工夫の余地があったと考えられますし、運賃についても通常の路線バスなみでは割高であり、100円バスなど均一運賃制の導入なども考えられて良かったのではないかといえるでしょう。
 今後考えられる方式としては、福祉目的に限定した送迎バス形態、柏原市などのように無料バス(ただし、同市は一般路線バスが事実上廃止されているため、それでもよいが八尾市では若干無理も)、輸送コストを抑えるのであれば、乗合タクシーの導入なども一つの手段といえるでしょう(乗合タクシーであれば近鉄バスが運営に関わるのことはできないが、今までの近鉄バスの運営姿勢ではコミバスは成功しないともいえる)。乗合タクシーであれば、狭隘路への乗り入れもしやすく、なおかつきめの細かい輸送網ができる可能性はあります。

●路線の変遷 

日付 内容 備考
2000年4月3日 近鉄八尾駅前〜竹渕第一公園間に開設(当初名称:竹渕線、系統番号100) 0001号車を使用
2000年12月 専用車に公募デザインを採用、増発  
2003年7月28日 4路線に拡充(既存の竹渕線に加え、北、中央、東ルートを新設)、車両をノンステップバス(日野ポンチョ)に代替。路線名称は八尾コミバス線  
2004年5月6日 竹渕ルートを八尾市立病院(新)・JR久宝寺経由に変更 太子堂経由を廃止
2005年4月1日 東ルートの経路での工事に伴い、一部迂回運行(06年3月末まで)
2005年10月1日 竹渕ルートを増便、JR久宝寺発着に短縮、平日のみの運行へ  
2006年7月1日 東ルートの経路を変更、増便、平日のみの運行へ 高安駅前付近を短絡
2008年6月30日 全系統・全便廃止

(最終更新:2008.7.12)

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