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近鉄バス百科 路線篇3(廃止路線・夜行高速バス)

大分特急線「エメラルド」(大阪〜大分・佐伯)

あべの橋−上本町−なんば=別府−大分−佐伯
距離749.3km 所要11時間50分(大分行き)、12時間9分(大阪行き) 共同運行:大分バス


エメラルド号(大分バス車)

大分ゆきは「共倒れ」になってしまった 1997年 稲田営業所にて(らじめにあん氏撮影)

●概要と歴史

 1990年7月19日に、近鉄の夜行路線としては初めて系列会社の大分バスと共同運行で開業しました。この日は、同じ大阪と大分を結ぶ阪急バス・亀の井バス・大分交通の「ゆのくに」も運行開始、同路線が主に大阪キタと大分県北部を、「エメラルド」が大阪ミナミと大分市内・県南を結ぶ路線といった感じで走っていました。
 しかし、大分は別府に大阪からのフェリーが発着し、運賃・所要時間も大差ないため、バス利用者はイマイチ伸び悩み、1994年に阪急陣営の「ゆのくに」が休止されます。近鉄陣営は、運行を続けていましたが、利用者が増えないため、これまで乗り継ぎ割り引き制度を持っていた、県南方面へ延伸することになり、1996年8月2日から佐伯駅前まで運行区間を延長しました。なお、大阪では他路線同様に1996年3月23日にOCATへの乗り入れを実現しています。しかし、利用者はあまり増えず、大分バス単独での運行も模索したものの、結局1997年6月2日に休止となり、大阪〜大分間は結果的に「共倒れ」になってしまいました。

●運行ルート

 あべの橋から谷町筋経由で上本町。千日前を経由してOCAT。そして阪神高速に。1号環状線・11号池田線を経て、中国道〜山陽道〜中国道〜関門橋〜九州道から国道10号線に。大分県を進んで、別府市内の国道にある別府ドライブインに停車。別府はまだ大分バスのエリアではないため(同社は大分市以南がエリア)、ここに停車せざるを得ませんでした。そして、さらに南下して大分市の中心部にあるデパート・トキハ前に停車。大分駅にも近いロケーションです。当初はこのあと、金池・郊外線バスターミナルで終点でした。後に県南への延伸により、ここには停車しなくなり、南下して臼杵、国道217号線を経由して津久見、そして佐伯駅前に到着します。

●車両とサービス

 使用車両は、スーパーハイデッカー車です。両社共通塗装で仕様は若干異なるものの同じ日野車が使われていました。近鉄バスは2055号車が専従、大分バスは2台(12623、12624)が専用。
 同じ塗装は、大分バスの名古屋線「ぶんご」号にも採用されましたが、同路線用は初代が富士重工製HD-IIボディ、現行車は西日本車体製SD-Iボディだったりします(足回りは日野低出力仕様)。

●運賃

 運賃は、大阪〜別府・大分片道おとな9,300円、こども4,650円 往復おとな16,600円、こども8,300円 でした。
 大阪〜臼杵・津久見は、片道おとな9,700円、こども4,850円、往復おとな17,450円、こども8,730円。
 大阪〜佐伯は、片道おとな9,900円、こども4,950円、往復おとな17,800円、こども8,900円 

●時刻表(1997年6月休止当時の時刻) *グリーンは乗車、イエローは降車専用 

大分ゆき

あべの橋BS 上本町BC なんばOCAT 別府ドライブイン 大分・トキハ前 臼杵・辻ロータリー 津久見・桜ヶ瀬 佐伯駅前
20:40 20:57 21:12 翌6:30 6:50 7:45 7:58 8:30

大阪ゆき

佐伯駅前 津久見・桜ヶ瀬 臼杵・辻ロータリー 大分・トキハ前 別府ドライブイン なんばOCAT あべの橋BS 上本町BC
19:00 19:32 19:45 20:50 21:10 6:27 6:52 7:09

●考察

 大分の場合、大阪よりも遠い名古屋線は現在でも運行されているので、なんとか復活を期待したいものです。その場合、大分県内での停車地を増やす一方で、大阪側は京都延長・神戸・梅田停車などを含めた停車地の増加なども出来るように思われます。共同運行が困難であるなら、大分バス単独運行でもいいように思うのですが(大分バスの車両はそのままの姿で残っていたりする)。大分バスとしては現在はフェリーでの大阪ツアーに力を入れていますが、高速バスのツアーも本当はあってもいいかと思うのです。
 ただ、経営的には大分バスが経営難から近鉄グループより離脱し、西鉄や大分県からの出資を仰ぐ形になったこともあり、新たな夜行高速バスの運行は難しそうです。ましてや、近鉄と関係がなくなったこともあり、もし復活するにしても大分3社(大分バス、大分交通、亀の井バス=いずれも西鉄が出資)が、大阪では阪急バス(または阪急観光バス)のターミナル・車庫を借りる形で運行することになるのではと考えられます。

●路線の変遷

日付 内容 備考
1990年7月19日 運行開始(大阪〜大分金池間)
1996年3月20日 なんばOCAT経由に変更
1996年8月2日 大分県内を延長し、佐伯駅前まで運行 金池ターミナルを廃止、同ターミナルでの佐伯方面乗継割引も中止
1996年10月1日 ダイヤ変更
1997年6月2日 運行を休止 廃止不明

(最終更新:2007.11.24)

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